2010年07月25日

どうなる行政書士

昨晩の雨で少しは過ごしやすい気のする日曜の朝です。

経済界という雑誌の8月3日号は「どうなる弁護士」と銘打って競争激化、就職難、年収減が予想される弁護士業界の今後について特集が組まれています。

ロースクールの乱立と合格率の低下により、ロースクール志願者が激減している状況と、それでも毎年2000人程の弁護士が誕生し、今や(今年の5月1日現在)28811人に増加した弁護士人口が如何に生き残っていくか、今までの「司法試験合格=一生安泰」という聖域の図式が崩壊し、「ロースクール入学≠司法試験合格」「司法試験合格≠安定収入」という図式に変化した業界に対する世間の興味が高まっています。

同様に週刊東洋経済の5月22日号でも「弁護士超活用法」として特集されていますし、日経ビジネスでも毎年「企業が選ぶ弁護士ランキング」が特集されています。

翻って行政書士業界はどうでしょうか。昨年は約6000人が試験に合格し、約4万人の行政書士人口がいますが、「どうする行政書士」といった特集を目にすることはありません。同じく約20000人の人口を抱える司法書士について、良くも悪くも世間の注目はまだまだといった感じです。

「企業が選ぶ行政書士ランキング」「市民が選ぶ法律家ランキング」という特集が組まれる日が到来するのか、弁護士も含め法律家の職業が身近で当たり前になりすぎて特集も組まれなくなるのか、いずれにしても増大する法律家人口に見合う法務市場が発掘されていくのでしょう。

 

 

2010年07月23日

安曇野の夏

暑い日が続きます。今年の初めには冷夏の予想だったと思いますが、このところ3カ月予報どころか明日の天気も予報することが難しい異常気象が常態化していますね。

先週の海の日を利用して、信州安曇野を旅しました。
実家が信州にあるとはいえ、なかなか安曇野方面に行く機会はないので、ある意味新鮮な体験でした。

日中暑いとはいえ、冷たい清流に足を入れ、木陰に入れば涼しい風が吹く環境にヒートアイランドの東京に帰る気がしなくなりました。

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広大な敷地の国営アルプスあずみの公園

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仕事柄食べずにはいられない北アルプス牧場でのソフトクリーム
美味しかったですがトビムシのバイテンソフトクリームも美味いです。

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今年でちょうど築200年の個人宅の一部を改装したカリントウの蔵久
食事のできる座敷は犬神家の一族で撮影使用されたそうで、なんとも重厚な趣のある御座敷でした。室内にクーラーがなくて暑かったのですが、私の子ども時代には家はもちろん学校にもクーラーないのが当たり前でしたし、30度を超える日も数えるほどしかなく、猛暑、酷暑という言葉も聞いたことがなかったので、ずいぶん温暖化が進んでいるのか、クーラーを必要とする体になってしまったのでしょうか。

 

大町市、安曇野市ともに周辺市町村と合併したため、聞きなれない地名や旧町村名が住所になっていたりと少し前の知識しかない私にとっては、古いカーナビ情報と同様にしっくりこない違和感と地域固有の自治体が消えていく政治経済情勢も感じた旅でした。

皆様も是非爽やかな夏の信州を訪れてみてください。

2010年07月18日

弁護士業務の拡大

梅雨明けと同時に強烈な暑さと夏空の広がる東京です。

ひまわりほっとダイヤルホームページ」をご存知でしょうか?中小企業のための法的課題解決を目指して日本弁護士連合会が4月1日から開始した弁護士紹介事業で、9月30日までの初回30分無料相談キャンペーンの効果もあり、全国の中小企業経営者から相談が相次いでいるそうです。

日弁連が3000社超を対象として実施した「中小企業の弁護士ニーズ全国調査」(2007年)によると、半数近くの中小企業が弁護士を利用したことがなく、また6割近くの企業が顧問弁護士や相談できる弁護士がいないと回答しているとのこと。

消費者保護と権利意識の高まりの中で、今まで常識と良識で解決されていた事柄が容易に紛争に発展する法化社会を迎え、中小企業の潜在的な法務市場に弁護士業務拡大を狙う日弁連が目を付けたのは当然の流れであると思います。

高いというイメージのある弁護士報酬も同ホームページ上にて説明されており、顧問契約は月5万円、相談料も1時間2万円から3万円であることなど相場を公表することで(この金額が依然として高額か否かは別として)、中小企業が弁護士利用する際の心理的垣根を下げる工夫がみられます。

翻って中小企業にとってもっと身近な存在であるはずの行政書士はどうか?中小企業の潜在的ニーズと企業法務市場に対して有効な手段を講じているか?伝統的に担ってきた許認可取得、会社設立などは官公庁による書式雛型と情報提供の充実により、行政書士に依頼することなく個人でも益々手続きが容易になっています。

中小企業に対して積極的に業務拡大と知名度浸透を図る弁護士業界に対して、「街の法律家」を自認する行政書士こそ頑張らねば、本当に待ちの法律家となってしまいます。

2010年07月16日

窓から見える葬儀場の受忍限度

100716_1334~01.jpg梅雨明け間近を思わせる夏空が広がる東京です。

 

以前、このブログにて瑕疵物件の居住者利益について妥当な判断を下した最高裁判決をご紹介しましたが、同じく不動産住宅に関連する事例として、窓から見える葬儀場の受忍限度についての2010年6月29日最高裁判例を紹介します。

 

 

事案の概要は、京都府宇治市の葬儀場と幅15.3mの市道を挟んで向かいにある住宅の住民が、葬儀場に平均月20回ほど霊柩車等による棺の納出棺がなされ、また、葬儀場に参列者が参集する光景が2階居室から見えるため、2階居室カーテンを常時閉めざるを得ず、葬儀場の営業に強いストレスを感じていると主張し、既存の葬儀場目隠しフェンス高さを更に1.5mかさ上げするとともに、慰謝料を請求したというものです。

葬儀場は、葬儀場の建築運営上で建築基準法などの法令違反は見当たらず、市道沿いにコンクリート擁壁を含め高さ2.92mの既存フェンスがあり、この高さを1.5mかさ上げするには、約221万円が必要とのこと。また、葬儀場は、開業前に地元説明会を開催し、既存フェンスの設置、防音対策を講じていた経緯があります。 

皆さんはどう思われますか?

下級審では、住民の訴えを認め、人格権や人格的利益に基づく目隠しフェンスを住民の住宅に面する部分を1.2m高くし、慰謝料として20万円の支払いを葬儀場を運営する会社に命じています。

一方で最高裁は、住民が強いストレスを感じていても、それは住民の主観的な不快感に留まるものであり、葬儀場営業が住民の社会生活上受忍すべき程度を超えて住民の平穏に日常生活を送るという利益を侵害しているとは言えないとして、住民の訴えを退ける判決を下しています。

生命保険の二重課税のように新たな最高裁判断がなされる一方で、なぜ最高裁がわざわざこの事案を取り上げたのかその政治的司法的目的が不明確なものもあり、上記判決は妥当であるものの最高裁まで争われる事案かなという気がします。

葬儀場が2階から見えるという意味では、我が家からも葬儀場が見えますし、このような事案が認められることにより、いわゆる忌避施設の周辺住民による同様の訴訟・紛争頻発を抑止する狙いがあるのかもしれません。

判例、特に確定的効果を有する最高裁判例が及ぼす社会政治的影響を考えると普段のニュースも違った角度から見えてくるかと思います。

2010年07月14日

再びのコストコ

昨日、コストコ幕張店に行ってまいりました。

平日のお昼時、お客さんもさぞや少ないと思いきや、3階駐車場「満車」、4階駐車場「満車」、5階駐車場「満車」、そして屋上駐車場「満車」とまさに満員御礼の集客ぶりに驚きました。

KC3T0035.jpg建物に入ればご覧の通りの人、人、人、人。いったい平日の昼間にこんなに大量の商品を購入しているのは誰だろうと見渡すと、隣近所を誘ってきたらしい家族連れが大勢です。「せっかく年会費を払ったのだから元を取らなきゃ損」という意識と、物珍しさもあるでしょうが、大人数でシェアすればメリットのある商品構成が集客の源になっているのかと思います。

 

車保有率も高く、付近にマンションも多い幕張店の立地環境もあるでしょうが、お店の方にお聞きすると平日はいつもこのような状態だそうで、休日のほうが客足は鈍いとのこと。物珍しさから来場するものの、その後訪問しない施設と違い、平日来客の多いコストコが既に普段使いのスーパーと同列の選択肢として周辺住民に定着していること、これこそがカルフールは撤退し、コストコは規模拡大を続ける秘訣なのかもしれません。

しかし、皆さん大型商品を次々と購入していますが、どんな大豪邸に住み、どんなに大きな胃袋をしているんだろうと、今度お宅訪問してみたい気がします。

2010年07月12日

参院選の投票率

参院選から一夜明けて寝不足の方も多いのではないでしょうか。

参院選の投票率に関する記事がウェブ上に掲載されていました。

今回は57.92%で前回2007年の投票率58.64%よりも低い結果となりました。一方で期日前投票は前回比11.93%大幅増となり、全投票者に占める割合は、20.06%と国政選挙では過去最高となった模様です。

もっとも投票率の高かったのは島根県でしたが、それでも71.7%に留まり、33道府県で前回選挙を下回る投票率でした。私の地元でも朝から多くの人で投票所が混雑していましたが、それでも投票率は55.83%に留まっているお寒い状況です。

もっとも投票率の低下は日本特有の現象ではなく、先進国共通の問題のようですが、一人一票の選挙権を得るため戦っている国民もいる一方、「どうせ変わらないから」「暑いから」とあまり考えずに簡単に一票の権利を放棄する国民もいるのが「先進国の問題」として片付けられて良いものか。

自分の声を直接国政に反映させる唯一の機会喪失だけでなく、経費節減とはいえ、この参院選だけでも約436億円もの税金が投じられているのを考えれば、実にもったいない行為だと思います。

 

2010年07月09日

太陽光発電にひそむトラブル

一時期程ではないにせよ、太陽照りつける電力需要のピークである夏本番を控え、まだまだ「太陽光発電熱」は冷めそうにありません。

そんな中、日経アーキテクチュア6月28日号に「太陽光日影がむしばむ発電効率」と題して、太陽光発電にひそむトラブル事例が掲載されています。そのいくつかを紹介すると、

ある商店街で1050万円負担し太陽光パネルを設置したところ、南側に(建築基準法上の容積率、建ぺい率、日影規制を満足する)マンションが建設されたため、発電量が25%も低下した事例や、

名古屋では隣接地に建設された7階建てのマンションの影響で、3階建ての住宅屋上に設置していた太陽光発電パネルの発電量が低下したとして損害賠償を求める裁判に発展した事例など、

今までのような生活のための日照権から、発電効率といった経済性確保のための日照権に新たな争点が浮上しています。付近に太陽光発電パネルが存在する場合は、今まで通り、建築基準法を遵守しているから大丈夫といった理屈は通用しなくなる日が来るかもしれません。

 

そのほかにも太陽光発電にまつわるトラブル事例として、パネルが街の景観を損ねるとして、パネルの色を規制する京都市の事例や、発電パネルの反射による隣家への「光害」の事例。

最近注目されている太陽光発電パネル施工不良による雨漏れや適当に取り付けられたパネル角度による想定発電量の大幅な低下に加え、構造計算をせずに発電パネルを設置した結果、取り付けたパネルが風を受けて住宅全体が揺れるといった被害まで様々な事例が報告されています。

太陽光導入補助金と電力会社の買取価格上昇と省エネと良いこと尽くめのような太陽光発電ですがパネルの裏には新しい類型のトラブルが潜んでいるのですね。

2010年07月08日

コストコとカルフールの違いは?

今朝の日経新聞9面 「カルフール東南アジア店舗 イオンが買収検討」という記事が目にとまりました。

カルフールと言えば、小売業世界第2位の規模と欧州での販売方式で日本市場を席巻すべく、2000年に颯爽と日本上陸を果たし、急速に店舗拡大したものの、2005年にイオンに店舗を売却し日本から撤退したことが記憶に新しく、日本では欧州スタイルの販売方式は受け入れられなかったとする論調が多かった気がします。

日経記事によれば、タイ、マレーシア、シンガポールでの事業拡大が困難と判断し、同地域に展開する約60店舗の売却意向を示しているとのこと。日本市場のみならず、東南アジア市場でも苦戦しているのは意外な気がします。

 

KC3T0027.jpg同じく意外な気がするのが日本におけるコストコの健闘ぶりです。米国留学中に何度かコストコを利用しましたが、大容量の商品が倉庫に積み上げられているだけの販売方式は日本では通用しないだろうと思っていました。

ところが、先日幕張のコストコを訪問して驚いたのは、平日にも関わらず実に多くの来客があることで、大きなカートを引きながら米国の如く大量の商品を購入していく日本の方々でした。

誰でも気軽に立ち寄れるカルフールと違い、個人であれば年間4200円を支払って初めて利用できる面倒なコストコシステムにも関わらず、1999年に日本市場に進出して以来順調に店舗数を増加し、現在では9店舗にまで規模を拡大しています。

KC3T0026.jpg販売方式や商品容量が本国と異なるのかと思いきや、これまた全く同じで店舗の匂いまで米国の薫りがする気がします。商品も特大マフィンや、大容量クロワッサンにベーグル、日本人受けしにくいケーキなどなど盛り沢山で、米国販売方式そのままです。

 

通常の日本人感覚で言えば、カルフールの方が日本人気質に合うと思いますが、なぜコストコが生き残りカルフールは日本から、アジアから撤退するに至ったのか。日本人が米国化してきた表われであるのか、ご存知の方がいれば教えて頂きたいと思います。

2010年07月07日

FSC国産材を輸出!

「国産FSCスギ丸太をインドネシアに輸出」という記事が7月3日の日刊木材新聞(←トビムシがいつもお世話になっています。)に掲載されていました。

外国産材に押されて長らく林業衰退と言われ続けている林業界ですが、輸入ばかりではない輸出に向けて、ようやく林業復権の兆しが見えてきました。

 

記事によると、FSC認証スギ原木は、FSC認証と先進的な林業経営で知られる、かが森林組合から供給され、これを既にFSC認証を取得した阪和興業木材部経由で販売するそうです。

販売先は、インドネシアの家具メーカーで、欧州向けの家具に加工され最終製品としてインドネシアから輸出されるとのこと。

FSC認証の認知度が比較的高い欧州で、特にIKEAに代表される容易に買い替え可能なファスト家具と一線を画すブランドに、日本のスギヒノキが台頭し、欧州での認知度が向上すれば本当に喜ばしいことです。

 

当面は月間500立米のスギが輸出されるそうですが、この動き(ビジネス)が活性化すれば、阪和興業としても家が森林組合以外にもFSC認証材の調達先を拡大する考えがあるとのことで、西粟倉村、山梨県を始め日本全国に存在するFSC認証地域にも明るい話題となること間違いなしでしょう。

2010年07月02日

ベンチャー出資に新規制?

「このままでは新規ベンチャー総崩れ?」
「未公開企業の出資に新規制で、業界騒然」

先日の日経新聞と本日の日経ビジネスオンラインにこんな見出しが踊っていました。

この新規制は、(日本の証券会社全社が加盟している)日本証券業協会が6月中旬に提案したもので、多発する未公開株をねらった詐欺事件を防止するために、個人投資家から出資を受けた未上場会社(ベンチャー企業)については、証券会社が上場時の株式引受けを原則禁止することになります。

記事によると、

(規制を提案している日本証券業協会は)「まともに上場を目指す企業が不特定に個人ばかりを相手に資金を募集することは考えにくい」「個人が消費者センターなどに未公開株勧誘などで相談しに行った場合に『日証協の規則でそうした行為は禁じられている』と説明できるようになれば、抑止力になる。急増している未公開株詐欺に対して、アナウンスメント効果も含めて、きつめに条文の文言も書いている」と話す。

とのことですが、消費者保護の名のもとに、ベンチャー企業は、原則として上場前に個人投資家から出資を募ることができなくなることになります。

夢と情熱はあるが実績と資金のないベンチャー企業に、リスクをとってまで出資してくれる機関投資家・金融機関が日本にどれだけいるのかを考えると、本来自己責任が大原則であり、莫大な見返りも大損もあり得ると認識すべきベンチャー投資にまで、消費者(投資家)保護の論理を適用するのは、過保護すぎて結果的にベンチャー企業への出資・育成の気運を阻害し、個人投資家の自立を促さないことになると思います。 

案の定、提案された新規制に対して、昨日締切のパブリックコメントには3桁の反対意見が寄せられたとのことです。

 

2010年06月30日

マイ箸と割箸

日本惜敗のW杯でした。歩幅も身体能力も違うパラグアイ相手に善戦する姿に見入ってしまい気が付いたら午前2時になっていました。

 

100630_1231~01.jpg本日の日経新聞朝刊に株式会社武富士が「マイ箸で勉強中。」という広告を掲載しています。

消費者金融の最大手である武富士がなぜマイ箸?と思い、広告を読み進めると、こんな文章が書かれていました。

以下引用

割り箸は日本の木の文化の一つですが、その9割が輸入品。
お箸を持つたびに、約250億膳も外国から買っていることを
考えさせられます。

産地はどこ?国産はないの?森林破壊では?
間伐材の有効利用か?などなど意見はさまざま。

しかし割り箸の経歴は一般にはわかりませんし、使い捨てで
はもったいない。いろいろ学んだ結果たどりついた箸が「マイ
箸です。」

引用終わり。

武富士では、社員が二つの「携帯」として、電話とお箸を携帯していて、お昼時にはマイ箸でお弁当を囲むことで地球環境保全に取り組んでいるそうです。

この広告を見て2点考えたことがあります。

過払い金返還や貸金業法の改正に伴い、消費者金融の大手としても何とか環境意識の高さを前面にした企業姿勢を周知し、他者との差別化を図っているのかなと、エコと武富士イメージのギャップを感じたことが一点。

もう一点は、割り箸は年間250億膳も使用され、その9割までが輸入品であること。口に入るものなのに、産地も経歴も分からない状態にあること。産地と品質管理の行き届いた安心安全の国産割箸の利用⇒森林整備に貢献する間伐材の有効活用という循環に結び付けられずに、いろいろ学んだ結果が消去法としての「マイ箸」選択となっていること。

マイ箸といっても洗浄にお湯を使ったりと一般に言われるほどエコではないし、この循環を結び付けることが真のエコと林業再生につながるのだろうと思います。

 

 

2010年06月27日

共有の森ファンド2010募集開始

626セミナー.jpgあいかわらず蒸し暑く気温の高い東京です。

昨日は、アーツ千代田3331トビムシ本社にて「共有の森ファンド2010募集説明会」を開催しました。丁度この日はアーツ千代田3331のグランドオープン日と重なり、多くの来場者が併設するバイテンにお立ち寄りになられ、午後4時過ぎには美味しいソフトクリーム在庫が尽きてしまう事態に。

 

20100623_1255418.jpg共有の森ファンド2010説明会には13名の方が来られ、弊社代表の竹本からトビムシの理念、事業領域と事業展開の方向性について説明があった後、私から共有の森ファンド2009の状況。導入させて頂いた高性能林業機械の稼働状況と森林集約化について現状説明をしました。

具体的な募集と申込方法については、ファンド仲介のミュージックセキュリティーズ社の神谷さんからご説明いただき、熱心な来場者の方々から共有の森事業、森林施業の見通しについて鋭く的を得たご質問を頂戴しました。

その後は来場者の方とソフトクリームと美味しい珈琲(私が埼玉川口の老舗焙煎工場タカノ珈琲様から仕入れております。)を囲んで歓談がなされました。

共有の森ファンド2010の詳細とお申込みはこちらから。少しでも多くの方々がトビムシの取組みにご参加頂けることお待ちしています。

2010年06月26日

国産材ビジネスセミナー開講!

株式会社トビムシにて「国産材(林材業)ビジネスセミナー東京」を開講しました。

KC3T0028.jpg昨日の体験セミナーでは、林業、製材業、工務店、工房経営者と林業ビジネスに興味のある方17名のご参加を頂戴しての開講となりました。本日グランドオープンでにぎわうアーツ千代田3331のトビムシ本社で、講師の古川と私でマーケティングとコンプライアンス経営について4時間ほどお話をさせて頂きました。

古川からは林材業マーケティングの必要性と他業界の事例紹介を。ゲスト講師にアミタ環境認証研究所から新進気鋭の汐見氏を迎え、注目が高まる森林認証制度について、説明してもらいました。

私からは普段縁遠いとか、面倒くさいと敬遠しがちな法律とコンプライアンスの重要性を、充実する森林法政策のもと消極的に捉えるのではなく、コンプライアンスをマーケティングの一環として積極的に活用する意義について、昨年大阪にて一足先に開催した林材業ビジネススクールの実例を交えて説明させて頂きました。配布した資料が分厚いわりに時間が少なすぎた反省点はありますが、次回以降改善して参ります。

 その後はビジネスセミナーの数倍は盛り上がることが恒例となっている懇親会へ。美味しい肴とお酒と楽しい前向きな話に大いに刺激を受けた一日でした。

 

次回の国産材(林材業)ビジネスセミナーは、7月23日(金)午後2時からアーツ千代田3331トビムシ本社で開催いたします。詳細とお申込みはこちらをご覧ください。ご参加お待ちしていまーす。

2010年06月25日

中国工場スト鎮静化

さわやかな梅雨の晴れ間がのぞく中、W杯で寝不足の人、早起きの人で普段の2倍は通勤人口が多く感じる早朝の東京です。

ここ数週間新聞紙上をにぎわせた中国の外資系企業での工場ストがようやく沈静化してきたようです。これまで安い労働賃金を強みとした世界の工場であった中国労働市場にも、労働者の生活水準と都市生活費の上昇が、労働賃金と待遇改善圧力となって現れたのが今回のストでした。

自動車部品メーカーなど多くの日系企業の工場が生産停止に追い込まれた今回のスト。企業側に賃上げ要求に応じる経営体力があったことと、幸い製品在庫があったため、深刻な事態には至らなかったものの、今後も事あるごとにストライキ手段による一層の待遇改善が頻発することが予想されます。

日本は衣食住全ての面で圧倒的に中国に頼り切ったバランスの上で安価な消費生活を享受しています。例えば日本で流通する衣料品の95%は輸入され、そのうち90%が中国製であるという事実を見ても、その生産活動を支える労働者がストライキした場合の日本市場に与える影響は容易に想像できます。

ユニクロなど多くのメーカーは数年前から中国以外に生産拠点を設ける動きを続けていますし、人民元の弾力化により、一層多くの日系企業が更に安く安定した労働力を求めて中国以外のアジア諸国に進出する計画を発表しています。

しかしながら、日本から中国へ、中国からアジアへ、そして安価な製品が大量に日本に還流され日本地域経済は疲弊するという構図は改めなければなりません。1000円を下回るジーンズに一過性の損得を見出すのではなく、その安すぎる価格の背景にある影響まで考えた消費活動をしなければ、日本の将来は危ういのだと思います。

2010年06月21日

瑕疵物件と居住利益の6/17最高裁判決

梅雨入り宣言後から雨が少なく、今日も梅雨の中休みの曇天です。

 

先週木曜日(6/17)に瑕疵物件と居住者利益に関する最高裁判決が出されました。
判決の要旨としては、建物に重大な瑕疵があり、社会経済的価値を有しない欠陥物件である場合は、買主が当該物件に居住している利益(居住者利益)を、工事施工業者に対する損害賠償請求から控除・相殺できないというものです。

 

この裁判は、平成15年3月28日に原告が被告から3700万円で購入したこの建物には、溶接未施工個所がいくつかあり、構造部材が小さいなど構造耐力上安全性に問題がある部分が多数存在しているため、建て替えが必要となったことに対する損害賠償請求をめぐるものです。名古屋高裁は平成21年6月4日に被告の不法行為による損害賠償請求を認めたところ、被告はこれを不服として、原告は平成15年以降(瑕疵があるとはいえ)建物に居住しているという利益を享受し、損害賠償金で建て替える新築物件を取得するのだから、その分の利益は損害賠償範囲から控除相殺されるべきだとして最高裁に上告したものです。

 

最高裁では、こうした被告の上告理由を不適当として、名古屋高裁の判断を支持した判決内容となっています。特に3ページ目後半にある宮川裁判官の補足意見は、理論一辺倒ではない実務と消費者保護とのバランスを考慮した内容として妥当かつ分かりやすいと思います。

 

今年には判断が下されるであろう更新料無効の判決と異なり、この判決が消費者保護や業界に与える影響は少ないでしょうが、こうした判例の積み重ねが次の法政策の流れを築いていることは間違いありません。

2010年06月18日

住宅不動産業と林材業

ここ数日、急に蒸し暑くなりようやく雨が降り始めた東京です。

趣味と実益を兼ねて金曜日土曜日は多く入る住宅不動産関連の新聞広告を見ています。特にマンションの広告は物件そのものよりも大体が凝り過ぎている(又は懲りていない)文言が目白押しの広告があり、各社ともにトーンがあるので非常にマーケティング的にも楽しい媒体です。

その中でも今朝の大和ハウス工業さんのマンション物件の広告は秀逸というか、以下引用してみます。右はその広告です。シンデレラのガラスの靴がアクセントを添えています。

KC3T0024.jpgCINDERELLA PROJECT
解けない魔法を、この地にかける。
北浦和に暮らす。そのイメージを、
一新するかもしれないプロジェクトが動き出します。
舞踏会が開かれる王宮のように、ラグジュアリーを追求した
パブリックスペース。
エレガンスをまとい、深い寛ぎへと誘うプライベートルーム。
始まるのは、ドラマティックに煌く日常。
PREMIST KITAURAWA
ここは、シンデレラストーリーをかなえるための
新しいライフステージ。 
引用終わり。

 

良い悪いは別として、住宅不動産業は物件の差別化、高級感、特別感を出すために、物件そのものの設備はもちろん立地、交通アクセス、付近の住環境など様々な手法を使ってマーケティングしています。

その一方で、お付き合いのある林業はかなり控え目で、例えば「正統派吉野スギの特一等。シンデレラストーリーが今鮮やかに始まる。」なんて宣伝文句を見たことありません。というより、今まで一般消費者に宣伝活動が全くなされていないのが林材業界の現状ではないでしょうか。

前回売れれば売れるほど中国での商標侵害が多くなるとブログに書きましたが、売れれば売れるほど高度で手の込んだ広告宣伝をする、だからもっと売れるという好循環があるとすれば、林業界ももっともっと伸びる余地があるのだと、今朝の新聞広告を見て思いました。

2010年06月17日

6/26ファンド説明会開催!

森林・林業を通じて地域活性化を目指す株式会社トビムシが運営している「西粟倉村共有の森ファンド」の募集説明会を6月26日にアーツ千代田3331にて開催します。当日は、珈琲、ジャージ―牛のソフトクリームもご提供いたしますので、お気軽にご参加ください。

 

これに先立って昨日、意志あるお金と人をつなぐセキュリテを運営するミュージックセキュリティーズ社のセキュリテ報告懇親会に出席しました。

熱気あふれる新丸ビルに70名ほどの方々が集まり、トビムシを始めとして、お米、お酢、雑穀おにぎりなど伝統文化と手間をかけた商品を提供したいと思う営業者の方々と、金融という手段を通じて、大切なものを守りたいと真剣に考える投資家の皆様との熱く楽しい交流のひと時を過ごさせて頂きました。

ご来場頂きました皆様本当にありがとうございました。次回は6月26日(土)午後2時からのファンド説明会で多くの方にお会いできること楽しみにしています。

2010年06月15日

TLOとゆるキャラにみる知財の盛衰

KC3T0020.jpg梅雨の合間に気持ちのいい青空が広がっている東京です。

 

昨日の日経新聞に複数の大学が有する技術を特許化して、民間企業に技術移転するTLOの清算、再編が進んでいる記事が掲載されていました。ここ数年ライセンス収入が伸び悩む一方で、大学が独自に特許管理する動きが進んだことが主な理由のようです。

 

関西近畿圏の特許移転を促すために2001年に設立された比較的老舗の大阪TLOが2010年度末で清算することを決定し、長崎TLOと浜松科学技術振興会のTLOも承認取り消しと芳しくないニュースが続いています。

 

最近発表された特許庁「平成21年度知的財産活動調査の概要」によれば、特許を取得してもそのうち約5割が活用されていない状況(これでも活用率は上昇しているとのこと)ですから、やはり「特許」というのはとっつきにくく、馴染みがないのでしょうか。

 

同じ知的財産といっても、ゆるキャラに代表されるキャラクタービジネスはいまだ健在で、ある調査によれば2009年の市場規模は1兆5770億円。キャラクターではアンパンマンがシェアNo1だそうです。

日本人のキャラクター好きに加え、特許だ技術だの難解な言葉を必要せず、かわいらしく分かりやすいキャラクタービジネスでは、購入する側が知的財産権を意識せずに手軽に利用していることが伝播のカギとなっていると思います。

2010年06月14日

6/25林材業ビジネススクール説明会開催します

おはようございます。今日には梅雨入りするのではと言われている雨の東京です。今年は春らしい春を楽しむ期間がなかった分、もう梅雨入りかと思いますが気がつけば6月半ばですから梅雨も当然でしょうか。

さて、6月25日金曜日午後2時からトビムシ本社アーツ千代田3331にて林材業ビジネススクール体験説明会を開催します。これは昨年6月から一足先に大阪にて開講していた林材業ビジネススクールを是非関東でも!という声にお応えして開催するものです。100625_説明会セミナー案内.ppt

住宅不動産は一生で一番高い買い物という割に、造り手である山林所有者、森林施業者、製材者、加工流通事業者、工務店といった方々と、買い手である消費者の距離が非常に遠く、また遠いことを誰も気にしなかったのがこの業界・消費者構造であったとつくづく思います。

かくいう自分もマンションから一戸建てを購入する際には、国産材か外材か、無垢材か集成材かはおろか、住宅が木造か否かについて何ら知識も(というより住宅購入時の関心の範囲外)なく、住宅の立地、通勤通学の交通事情、不動産価格、キッチン浴室などの設備のみで住宅購入した経緯があります。

実際に住んでみると、実際にトビムシという会社で働いて木材のことを知れば知るほど、住宅購入の際にこの部分に気を付けておけば、もっと快適に暮らすことができるのにと思い、今度は無垢材のフローリングにしようかと真剣に考えています。

こうした業界と消費者との距離を少しでも縮めることで、林材業界のことを知ってもらう契機として、林材業ビジネススクール体験説明会を講師の経営コンサルタント古川と私で6月25日に開催しますので、皆様のご参加お待ちしています。残席あと少しです。お申込み詳細はこちらから

2010年06月11日

アーツ千代田3331準備中

KC3T0017.jpgトビムシが入居する千代田区外神田のアーツ千代田3331では、旧練成中学校を改装し、芸術文化と都市と地域を結ぶ拠点として6月26日にグランドオープンさせるべく準備が進んでいます。秋葉原の喧騒からわずか数分で、オープンウッドデッキと芝生と緑あふれる心地よい広場が存在するとは、入居の話を頂戴するまで全く想像していませんでした。

 

KC3T0018.jpgひときわ目を引く大きな樹木、少々弱っているので養生中ですが、新緑の季節を迎え、生き生きと青葉を茂らせています。入居して3カ月。トビムシも誰でも気軽にお越しいただける事務所空間を目指して日々試行錯誤しています。

2010年06月10日

中国の知的財産事情

中小企業の中国戦略、「攻めのマーケティングの必要性」と「知的財産保護の守りの重要性」と題したジェトロ主催のセミナーに参加しました。

中国でのビジネス展開、特に消費者向け小売ビジネスにおいては、模倣品対策が最重要課題という認識はあったのですが、本日のセミナーでは改めてその認識と現状理解が深まりました。

数字で見る知的財産の被害は、日本の特許庁調査による中国における模倣品被害額は、なんと9兆3,474億円(2004年売上ベース)、経産省調査による中国企業が日本企業に与えた知的財産侵害の損害額は、1,125億円(2002年)、経産省調査による「中国における知的財産権侵害実態調査」では、侵害数の約8割が商標権侵害(2010年)となっています。

実質的な模倣品侵害の内容としては、単純なデッドコピーや「SONY]が「SQNY」といった分かりやすいものではなく、より精巧なパッケージを使用していること、コンテンツやデジタル侵害という無形物に対する侵害が増加していることが挙げられます。
最も深刻なのは、食品分野であって、模倣品は品質が悪く、初めて口にする中国人には品質の違いが分からないこと、当然品質基準もない模倣品が場合によっては健康被害をもたらし、正規品を販売する日本企業に容易に責任が転嫁されてしまうリスク(商標権侵害がもたらす消費者被害)が顕在化しつつあります。

 

「松阪牛」報道で有名となりましたが、中国による日本企業の商標登録は依然として盛んであり、中国では先願主義を採用しているため、「先に出願したもの勝ち」という状況が続いています。日本企業側の対策としては、商標権の取得が一番であり、中国でのビジネス展開を考えている企業は、中国での既存商標登録の有無を調べることが先決となります。このリンクから簡易にインターネットで商標検索できるのでまずはお試しくださいとのことです。

 

中国での商品売上に比例して、その利益を狙った模倣品が増える痛し痒しの状況に、良くも悪くもハングリー精神旺盛な中国でビジネスを展開する企業は、模倣品対策を必要コストと見なければいけない時代になっています。